口はひとつ、耳はふたつ。自分が話す2倍の時間は聞き手になりましょう

話の「聞き方」を練習する、なんていうと、「練習なんてしなくても、できるわ」と思われるかもしれません。

 

これはやってみればわかることですが、私たちは、ついつい、「自分の意見」を言いたくなり、「自分の聞きたいこと」を質問したくなります。

 

特に相手が、患者さんや部下や後輩や子どもなど、自分が「教える」立場にある場合には、「聞く」より「教えたく」なります。

 

質問することや、教えることが悪いわけではありませんが、その前に、「良い関係」を築くのが先です。

 

他者とよい関係を築くには、何が大切なんだろう? 

まとめるとこういうことではないかな? 

 

と、フェイスブックに投稿しました。それはこの3つです。

 

1.「話す」より「聞く」時間を長くするよう心がける。

2.「聞く」ときは、自分の主観で「正しい」「間違っている」とジャッジせず、なるべく「話し手」の「いい部分」に注目する。

3.「話す」ときは、なるべく正直に。

 

ネガティブなことを話す場合は、「陰性感情を使わない」ことと、「言葉の選び方」「伝え方の工夫」は必要。

 

今回は、1を解説します。

 

「口はひとつ、耳はふたつ。自分が話す2倍の時間は聞き手になりましょう」という話を聞いたことがあるかもしれません。

 

「うんうん」「へえ」「そうなの」「なるほど」

こんな風に、自分の話を遮らずに、否定もされず、反論もされずに聞いてもらうと、人は「受けいれてもらっている」と感じ、関係はよくなります。

 

そうはいっても、治療者の場合は、限られた時間の中で、いつまでも話を聞いていられないし、情報を得るために質問をすることも必要ですね。

 

ですから、私は最初の1~2分だけは「聞くに徹する」ことをおすすめしています。そのたった12分だけでも、「聞くに徹する」ことは難しいんだ、とわかっていただけるとうれしいです。

 

「話す」より「聞く」時間を長くするよう心がける。

 

ほんの少し意識をしてみてくださいね。